2021.07.16お知らせ

綿製品の値上がりについて【一端のアパレル関連会社として考える事】

先日弊社が取引をさせて頂いてるメーカーさんが、綿花の高騰で綿製品の価格を上げることになったとご丁寧に挨拶に来てくださいました。

コロナ禍になり長い間直接お会い出来てなかったんですが、緊急事態宣言が明けてからしばらくして弊社までわざわざ足を運んでご報告してくださいました。

高騰の原因は、綿花の世界最大の輸出国であるアメリカの天候不良により生産量が減少した事と、新疆ウイグル自治区での強制労働への反発から米国綿を選択する流れで需要が重なり更に価格の高騰が加速してるとの事でした。

2021年3月に、ファストファッション大手のH&Mが新疆綿の調達をやめると発表した事で勃発してる不買運動や企業批判の問題で、大企業と国と民族の間の話なので、弊社のような小さな中小企業では何もできる事はないのですが一端のアパレル関連会社としては考えさせられる問題であります。

Tシャツ(綿製品)をご利用頂くお客様に直接お届けする立場として肌で感じるのは、

「価格よりも品質や商品のバックグラウンドを支持して選択するお客様が増えた」という事です。

商品を手に取るだけで終わらず、そのモノのストーリーや使っていく過程を実感して発信できる材料がある方が人に勧めたり販促のアピールになるからだと感じます。

なので、弊社の置かれてる立ち位置としては品質が良く、安心して使えるものであれば値段が上がる事はまっとうな理由なので問題ないと感じております。

もちろん様々な企画には必ず予算があるので全てに当てはまる事ではありませんが、その分メーカーさんは様々な商品を揃えてくださってるので用途に合わせて選択肢は多数あります。

 

弊社のお客様には、今年9月末から価格が変わりご面倒をお掛けする事になります。

以前の発注時より価格が変動する場合は個々のお客様にお詫びをさせて頂くかと思いますので申し訳ございませんがご了承いただければ幸いです。

 

今回のブログを書くにあたって、新疆ウイグル自治区の問題の情報を色々調べたのですがネット社会の良し悪しでいろんな意見がありすぎて何が正解なのか分かりませんでした…

新疆綿を使わないことが解決になるのかというとそうも思えません、今現在新疆綿の生産で生計が成り立ってる方が沢山いらっしゃる事を考えると生活が困窮してしまうと思います。

だからといって、その方々が適正な労働環境かというと、適正が何なのかもわかりません。しかしそのお仕事しか選択肢がないのは日本の労働環境とは大きく差がある事は理解できます。

とはいえ、それが「強制労働」という言葉に当てはまるのか、というとそうも思えません。

新疆ウイグル自治区の方に限らず、自分や家族の生活の為働く事は万国共通のはずです。

 

問題を解決するため、大企業など影響力の大きい組織が大きな決断をしてその大波に乗るしかない企業が沢山居てただ流れに乗る事しかできない状態ではありますが、

「思考する事」は大波に流されながらでも出来る、無駄じゃないことだと信じて続けたいと考えます。

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